日本人のための軍事学
- 作者: 橋爪大三郎,折木良一
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 中経出版
- 発売日: 2018/07/07
- メディア: Kindle版
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非常に面白かった。
いいタイミングで、この本が出てくれました。
安全保障や自衛隊について、優しく教えてくれるので、助かります。
前半部分は「軍事学」の基本となる話で、後半部分はアジアの今後についての話で構成されています。
以下、引用しつつ自分のために、まとめる。
安全保障とは、端的に言うと国家・国民が有する「防衛力」の総力のことで、軍事力ばかりでなく、外交力や経済力、そして情報力や技術力なども含まれます。
安全保障を強化する事は、軍事力を強化する事だと思っていましたが、上記を読むと「国力」とも読めますね。
今までは、安全保障については軍事という分野に丸投げしていけば良いという考えでしたが、それは間違いですね。
国民一人一人が国として安全保障を考え、自身の分野で何ができるのかを問う所までいけるといいですね。
軍事に対抗するのは軍事ですね。
これは替えがきかない。
非武装はありえないですね。
今「戦争にチャンスを与えよ」を読んでいますが、この部分は面白い。
現在、紛争が起きると、外部干渉で停戦、休戦状態になり、平和条約を結ぶに至っていない事が多いみたいです。
朝鮮半島を見ていると、終結はかなり難しそうです。
- 領土に市民がいて外国の軍隊が攻めてきたときに、占領軍がまだ到着していない時点では、市民は義勇軍をつくって武力で抵抗してもいい。
- すでに外国の軍隊が到着し、軍政を敷くなり、その地域を制圧してしまった場合、市民は武力で抵抗してはいけない。
ハーグ陸戦法規 第一款 交戦者 第一章 交戦者の資格 第2条 に該当するのかな。
沖縄であれば、対中を考えると知っておいた方がいいですね。
ここは非常に面白い。
一貫性がないのは、どうなんだろうと思いつつも、こうせざる得ない気もしますね。
日本とって今後の課題でしょうね。
戦争には「出口論」が必要
これは色んな所で言われていますね。
日本人の場合、結論を出さないというか、戦略上、切り捨てる判断をしたがらないので、出口論に行き着かない感じしますね。
上位層が責任を取りたくないという甘えもありそうですが。
軍事同盟に種類があるのを初めて知りました。
戦争を抑止する効果もあるが、戦争が始まってしまうと拡大する効果もあり、メリット・デメリットがあって面白いですね。