外道の歌(6)
- 作者: 渡邊ダイスケ
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 2018/06/11
- メディア: Kindle版
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とてもいい巻だった。
まさかの再登場に、終わったと思ったら、これからが本番でしたって展開。
締めも、これまでとは違うが気持ちの良いものでした。
リアル感があって、緊張と緩和の使い分けが上手。
ナンパセミナーのヤツは、懲りてないクズですが、そのポジティブ精神は評価に値するなぁ(笑
なんでもっと良い方向に使えないんだ?
だからクズなんですって、堂々巡りになっちゃいますが。
DVの話は、カモの発言が素晴らしい。
こういう一言が 外道の歌 の初期にはあったなぁっと思い出しました。
カモの本音でもあり、被害者の重荷にならない配慮を感じます。
カモは怖くて優しい。
マンションの話は完成度が高い。
起承転結が綺麗。
カモが「わかり合えない人間もいる」と言っていますが、マンションの住人は話し合う事で、お互いを理解し、助け合えるまでに関係が改善している。
この落差が凄いですね。
おっさんは良い人というよりも、純粋に人間って感じがしますね。
お互いに理解しあい、いい関係を作れたからこそ、良い人として振る舞えるようになったと思う。
最後のおっさんのタバコのシーンは、ポイ捨てする癖は直せないが、その後の行動は変えられるって事なんだろうか。
描写に違和感があるので作者の意図がありそうです。
夢が叶えられず、職を転々として、何も自分には残っていないと思っていたが、ちゃんと居場所があって、人の役に立つ技術があった。
歩んできた道=癖は直せないが、行動=未来は変えられると受け取りました。
考えすぎかな。
次も楽しみ。