マギ(37)

完結お疲れ様でした。
少年誌的な終わり方でいいんじゃないでしょうか。

最後はモルジアナが可愛い。
もうちょっとキャラクターの心情描写が欲しかったですね。
あと1話ほど欲しい。
キャラクターのワイワイゴチャゴチャしたやり取りを見たかった。

終盤は世界の構造とか概念とか難しい話が多かった。
世界観を作る上では非常に重要なんでしょうけど、読者の没入感が減ってしまいますね。
没入感が減るって事は感情移入しづらい。
感情移入しづらいって事は感情が揺さぶられない。
ワクワクを感じないってなるのかなぁと思いました。

私は、シンドバッドが言っていた「執着から争いが生まれる」。
それをどうするのか興味を持って読んでいました。
シンドバッドはルフを書き換えて「ルフに帰る」という共通的な幸福の概念を植え付けました。
ある種の呪いを打ち破るために、個々の執着が重要になっていました。
なので、また争いが生まれる、みたいな堂々巡りになっていますね。
アリババのポジティブ感で、そんな事はない感じにはなっていますが、堂々巡りだと思います。

マギが凄いと思ったのは、奴隷、差別、戦争、国家、経済、貧困などの現実がうまく取り上げられている所でした。
そこに神とか多次元とか混ざってきて変になった感じがしますね。
ただ、それほどに強力な何かがないと世界なんてリセットできないので、しょうがない気もしますね。
リセットのレベルも国や種族を残しつつ、土地のみを対象にしたものなので、揉めるでしょうねぇ。

最終巻もそうですが、書き方が雑になってきてて、作者の心身が大丈夫なのか心配になりました。
最後のモルジアナは頑張って気合いれて書いた感があって、嬉しいけど辛いって気持ちになりますね。

新刊が出たら真っ先に読んでいました。
日常の楽しみが一つ減ってしまいました。

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