トラオ 徳田虎雄 不随の病院王

読もうと思ったキッカケは友人が入院した病院が 徳洲会病院 だったからです。
病院の玄関を入ると、そこには 生命(いのち)だけは平等だ! と書かれたプレートがあったような気がします。
病室に入ると机の上に入院費プランみたいなものが置いてあって、所得に応じて料金が決まるみたいな感じだったと思う。
プランを詳しく把握しようと思わなかったのだけど 理念をどう体現するのか っていう意思を感じて興味が出てきて本を読むに至りました。

読んでいて思ったのは、戦争は 怪物を生む と。
戦後の過酷な環境で育った人達の中には、ブレーキが壊れているというか、爆発しそうな情念を宿した人が出てきますね。
彼もその一人ですね。
あと思い当たるのが 仲田幸子 かな。

本の内容としては 徳田虎雄 に集中するというよりは、徳田虎雄 という人物ができるに至った背景とか、その周りについて掘り下げたものでした。

とても中立で読みやすいんだけど最初に読む一冊ではないなぁと思った。
読むにしてもある程度の知識を入れた上で読んだ方がいいですね。

自伝と、あと側近が書いた本が欲しいです。
能宗克行 とかが筆を取ってくれると最高ですね。

あと、思わぬ気づきが多くて、普天間基地移設問題とかに絡んでいたりして、知らなかった事がわかったのは凄くよかった。
調べたら 猪瀬直樹東京都知事 の 贈収賄疑惑 にも関係があるんですね。
政治関係に絡みすぎです。

この本の著者も言っていますが、政界進出しないで病院経営に専念していたらっと思ってしまいますね。
それだけ功罪が大きくて if を考えてしまいます。

この本、政治とか選挙の話が多いんですよね。
この記事を書いた昨日は 2017衆院選 の 開票日 でした。
本の影響なのか今まで以上に政治に興味を持って投票した年になりました。